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女医の診察日誌
第11章 ビッグな贈り物
「それで思い出したけど、お風呂へ入りに行った時に、私の事を
何度も ”理恵ちゃん” と呼ばなかった?」

「二度か三度か、さりげなく云ったよ、覚えてたのだね」

「耳触りが良くて、子供時代にそう呼ばれていたのよ」

「それでは今後、どう呼んだらいいかな?」

「勇ちゃんの好きな方で良いわよ」

「では理恵おいで、手枕して、ネンネンしてあげるから、それより、
君は寝化粧はしないの?」

「いいのよ、一晩くらいは」

 勇次が手枕で、彼女の背中を掌で軽くトントンと叩いている

内に、寝息が聞こえ始めたので、その手は叩くのをやめて、彼

女を抱くようにして、自分も眠りに引き込まれていった。
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