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第19章 旅行
手桶でお湯を取ると、チヨの肩からゆっくりとそれを流す。

「ほら、後ろ向いて」

チヨはされるがままに、タカダに体を流してもらう。
いつも以上のその優しさに、なぜだか鼓動が速くなる。

「もう入っていいよ」

チヨは頷くと、檜でできた浴槽に手をかけた。
テレビや雑誌でしか見たことがなかった、丸いその浴槽は、そんなには大きくはないけれど、二人で入るには十分だった。
夏場のためか、思っていたよりも温度は高くない。
人肌よりも少し暖かい程度だ。

肩まで浸かり、チヨが心地いいため息を漏らすと、タカダが横に入る。

「ああ、失敗。真っ暗だな」

真正面に見えるはずの木々や川の流れは、すでに闇に落ちていた。

「明日の朝、もう一回入らないとね」

「はい」

つい隣のタカダを見ると、気持ちよさそうに目を閉じて、檜の柔らかい香りと、川から流れる水音に聞き入っているようだった。

チヨもぼんやりと同じ空気を味わう。


でも。

タカダとチヨの間には人がもう一人入れるスペースが空いていた。

なぜだか、無性にタカダに触れたい。
その腕に収まりたい。

いつもはチヨが逃げようとするほど、すぐにチヨの体に触れてくるタカダに物足りなさを感じるけれど、それを言葉にはできなかった。
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