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第19章 旅行
「あ、ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」

「ん?大丈夫だよ」

タカダは電気をつけると、チヨの正面に座る。

「んで?どうしたの?眠れないの?」

「はい。なんだか目が冴えちゃって」

「そう。じゃあもう少し飲む?」

タカダが席を立ち、冷蔵庫からビールを取り出して見せる。

「あ、いえ。お酒は、もう」

「そう?」

ビールを元あった場所にしまうと、チヨの隣の床に座り込む。

膝に置かれたチヨの手を取ると、優しく握りしめた。

「じゃあ、どうしようか?ちーちゃん、どうしたら眠れるかな?」

「えっと、その…」

ちよはタカダの暖かい手を感じながらも、言葉に詰まった。


自分でわかっている。
物足りないのだ。

今日会った瞬間からだ。

いつものタカダだったら。

高速道路での道中、きっとおもちゃを仕込まれただろう。
旅館に着いてすぐ、雄大な景色を見せながらいたずらされただろう。
浴衣を脱がしながら、チヨに恥ずかしい言葉を浴びせるだろうし。
露天風呂では声を押し殺させながら、チヨを辱めていたはずだ。
二組並べて敷かれた布団だって、それだけでいつものホテルなんかよりも卑猥な印象だったのに。

タカダは優しくチヨの手を握るだけだ。

欲求不満。

先ほどから頭の中に何度も浮かんだ言葉。

チヨの返事を待つタカダに、チヨはついに答えた。


「あの、今日は、本当にこのまま寝るんですか?」

「ん?そのつもりだけど?」

「その、いつもみたいなことは、しない、ですか?」

「いつもみたいなことって?」

「エッチな、こととか」

恥ずかしそうに顔を赤らめ、チヨは俯いたままだ。

「ああ、だって今日は何もしないって約束しなかったっけ?」


その言葉に、チヨは思い出した。
確かに、言っていた。

何もしないで、デートをしよう。

タカダは忠実にその約束を守っていただけだった。

「それともなに?エッチなことしたくて、我慢できないのかな?」


いつもの、意地悪な声。
チヨは、戸惑いながらも、タカダの手を強く握り返した。

「ん?どうなの?教えて?」

チヨはその声だけで濡れてくるのを感じる。

「…はい」

消え入るような声が、漏れた。






「そっか、でもごめんね。今日は俺何もしない約束だしなぁ。それとも、ちーちゃんが俺を我慢できないくらい興奮させてくれる?」
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