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第20章 約束
「やだつ、やあっ、消してっ」

後ろから羽交い締めにされるように抱かれるチヨの目の前のテレビ。

そこにはつい先ほどまでの、浴衣をはだけ、のけぞるように快楽に喘ぐチヨが映し出されていた。

『ああっ、あっ』

目を閉じても、自らのはしたない声が嫌でも響く。

「ほーら、ちゃんと見て。こんなにやらしいこと、自分でしてるんでしょ?今さら恥ずかしいの?」

強引にテレビを向くように顔を抑えられても、チヨは固く目をつぶったままだ。

「だめだよ。俺がちーちゃん抱きたいって思うまで、朝までだって流すからね」

自らの痴態を見せつけられ、泣きそうな表情のチヨに、タカダはさらに追い討ちをかける。

「ほら、ここ。腰浮かせて。すごい気持ちよさそう。はは、声も大きくなってるし」

実況を続けるタカダに抱かれながら、チヨは何度も頭を振る。

「あ、もうすぐ、ちーちゃんイッちゃうよ、ほら」

自らのはしたない嬌声を聞かせるために、テレビのボリュームがあげられる。

『ああっ、あっ、イッちゃう、やああっ』




その声に、チヨはたまらずにタカダの胸に顔を埋めた。

「お願い、こんなの、恥ずかしい、やめて…」

「恥ずかしいって、ちーちゃんがやってたことでしょ?ほら、また最初から見ようか」

チヨの頭を撫でながら、タカダはスマホを操作する。
また、画面にはおずおずと自らの胸に手を伸ばす映像が映し出された。

「ねぇ、許して。お願い、言うこと、聞くからぁ」

「ん?」

「お願い、だから。止めて」

か細く震えながら懇願するチヨに、タカダはようやくスマホを止めた。

「はは、ほんとに?俺が何しても?」

コクコクと頷くチヨに、満足したのかタカダはチヨを離した。

「じゃ、とりあえず、明日に備えて寝ようか?」




チヨをさらに焦らすかのように、タカダは意地悪く笑うだけだった。
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