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第23章 ハプニングバー
タカダが言うには。
別にそこに行ったからといって必ず何かをするわけではないらしい。
見学だけの人もいる。
露出が好きな人は思う存分楽しん見てもらい、見られながら行為をする人もいる。
嫌がることはしないし、行ったからと言って、見知らぬ人に突然触られたりはしない。
みんながルールを守って、大人の遊びをするだけ。


それでも。
タカダが何もしないで見学するだけなんて考えられない。
絶対に、何かをするはず。


こればっかりは断ろう。
やっぱり、怖い。


そう思っていたのに。
ずるずると日にちは過ぎ、あっという間に約束の金曜日になってしまった。

まだ覚悟はできていないけれど。
それでも緊急時に備えて、勝負下着をつけた。
タカダ好みの体にフィットした、黒のノースリーブのワンピース。


嫌だと思いながらも、それを完全には拒否できない。
この一週間。
今日の日のことを考え、頭とは裏腹に体が濡れてしまう夜もあった。

姿見で服装をチェックしながらも。
何かに期待する自分に気がつく。

チヨはすでにタカダの虜だ。

抗えないまま、勇気を振り絞り、ドキドキするのは緊張からか、期待なのかも分からないままタカダに指定された駅に向かった。
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