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第23章 ハプニングバー
「ん、んんっ」

タカダと男はチヨの腕を片方づつ抑え、空いた片手を同じようにブラの隙間から滑り込ませる。
身動きがとれないまま俯くチヨの胸の先端を、2人の指がつまみ始めた。
片方は摘まれたと思うと、もう片方はゆっくりと撫でられ、そう思うとまた反対側はこねられる。

「はあっ、んっ」

さらにタカダが愛しそうにチヨの首筋に舌を這わせると、やはり男も同じようにその舌を伸ばす。
左右対象のようでありながらも、まったくちがう舌や指の動きにチヨは徐々に悶え始めた。

「すごい、エッチなのね」

女性の声が聞こえるけれど、理性を保つことに必死で、チヨは目をつぶったままだったけれど。

「あら、お客様、増えたみたいよ」

それでもその声に、つい顔をあげてしまう。

隣の三人組は身を乗り出して見ているし、カウンターはさらに1組カップルが増えている。
みんな、憚ることなくこちらに顔を向けていた。

「やっ…、んんっ」

とっさに叫びそうになる口を、タカダの口に塞がれる。

それでも2人の指はおさまるどころか、さらに嫌らしく動く。

「んんっ、んっ」

口を塞がれた、そのおかげで視界も狭まりいまの状況がわからない。

「ふふ、やっぱり見られるの好きなのね」

意地悪い女性の声に、タカダはようやく唇を離した。

「んんっ、んっ」

最後の抵抗のように、チヨは口を結び声が漏れるのをなんとか耐えている。
それでも身体はいつものように艶かしくくねりはじめた。

「ね、どうせなら、奥の個室行って見ない?」

女性の言葉に、ようやくチヨは2人から解放された。

周りは全員、チヨを見ていた。
目が合うと視線を外すけれど、チヨは途端に真っ赤になってしまう。
ずれてしまったブラジャーを戻すことなく、両手で胸元を隠した。

「個室?」

「そう、私も行ったことはないんだけど」

そう言いながら女性は手をあげて店員を呼ぶ。

「ベッドルームになってるらしいわよ」

店員が気がついたのを確認すると、女性は微笑みながらチヨに言った。
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