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第8章 待ち合わせ
あれから、一カ月。
チヨは悶々とした日々を送っていた。
夜になると、あの日のことを思い出してしまう。

タカダはまた連絡するよ、と言っていたけれど、ぱたりと連絡は来ない。
つい欲望に任せてタカダにメールをしようか悩んだ日もあった。

もう、会えないのかな。
タカダさん、気持ちよくしてあげられなかったし。

ベッドの上でバタバタと暴れてみる。

「んー」

また、思い出す。
タカダの楽しそうに笑いながら浴びせられる言葉。
体中に与えられた、あの刺激。

チヨは我慢できず、ベッドの下の引き出しを開けた。
その片隅には、あの日タカダから渡されたローターと、もう1つ。

薄いピンクの、電マ。

タカダは別れ際、寂しくなったらこれで遊んでとチヨに渡した。
いらない、と返そうとしたのに、いらなければ今度会うときに返して、と受け取ってくれなかった。

タカダさんは、わかってたのかな。
チヨはそれを手に取ると、コンセントに繋ぐ。

あの日から。
眠れない夜は必ず、あの日のことを思い出しながら、その大きなおもちゃで自分を慰める。

終われば虚しくなるのに、それでもやめられない。


どうしよう、ほんとに、私変態だ。
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