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第9章 合流
ロータリーで待ってると、タカダからメールがきていた。

『駅についたよ。どこかな?』

チヨは鼓動が高鳴るのを感じながら、ロータリーにいる、と返信する。
5分ほどで着く。
ドキドキするのは、緊張から?
それとも、期待?
自分でもわからないまま、柱にもたれていると、横から黒のスーツ姿のタカダが現れた。

「ごめんね、待たせて。こっちまで来てもらっちゃって」

「いえ、大丈夫です。忙しいんですね」

「ちょっと色々あってね。ちーちゃん、特に変わりない?」

「変わり?何もないですけど」

「そう?じゃあ、行こうか。車、パーキングに停めてあるんだ」

?だらけの顔のチヨの手を握りながら、タカダは歩き出した。
チヨは斜め後ろを歩きながら、聞いた。

「パーキングに停めてるんですか?」

「うん。ちょっとさっきまで電車乗ってて」

「そうなんですね」

チヨが言うと、タカダはくすくすと笑い出した。

「ちーちゃんって、体は敏感なのに、けっこう鈍感だよね?」

「え?」

「これなら、わかる?」

タカダがそう言いながらポケットの中の手を動かす。

またしても、体の中心が震えだす。

「な、なんで…」

「ちょっと痴漢ごっこしようかなぁ、と思ってたんだけど、思ってたより電車すいてたからね、予定変更。どう?ドキドキしたでしょ?それとも、興奮して濡れちゃった?」

「そんな、ひどいです」

「でも、感じてたよね。遠くからでも丸わかりだったよ。くねくね動いてたし。あんなとこで感じてるとか、ちーちゃんやっぱりMだよねー」

「あの、それより、これ、止めてください」

歩きながらも動き続けるローターは、確実にチヨの敏感な部分を責め立てている。

「とりあえず車まで、我慢しようか。まだイカないよね?ちーちゃんがお利口にしていたら、外してあげるからね」


チヨはなんとか気取られないようにしながらタカダの後を追った。

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