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同級生
第4章 究極の選択
スッと玄くんの手が伸びてきた、と思ったら、私の手からペットボトルを取る。

そのまま、グッと一気に残りを飲み干し、空のペットボトルをドリンクホルダーに突っ込む。

射るような鋭い目のまま、わたしに近づいてきて、直前でふっと視線が途切れた。

玄くんが目を閉じてた。

睫毛が長いな、なんてぼんやり思った瞬間、唇に柔らかい感触…

え…?

キスされた…⁉︎


一瞬で離れた玄くんは、ニコ、と優しい顔で笑って。

「外から見えるかも知れないから、車の中ではコレが限界だな」

そして、シートベルトを締め直し、エンジンをかけた。

「…あ、の…どこ…行くの…?」

車が滑らかに走り出し、玄くんは前を向いたまま。

「俺ん家。芳川が行き先決めないから。」

そこで初めて気付いた。

停まってる間に降りればよかった!
走り出したら車の主導権なんて運転してる人にしかない。どこに行ってって指定したところで、タクシーじゃないんだから、私に主導権なんかなかったんだ…‼︎



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