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第7章 原点

それから私たちは付き合いだして。
週末とか、お互いの予定が合う時にデートしたり、お互いの部屋に泊まったりした。
必死に掃除しても築１０年以上のマンションは取れない汚れも多くて、玄くんを招待するのは恥ずかしかったけど。
玄くんは何も言わず、女の子らしい部屋だと褒めてくれた。

付き合いだして数ヶ月。
玄くんが興奮気味に、師匠が来日して個展を開くと教えてくれた。

「俺の写真もいくつか展示させて貰えることになったから、観に来て！」

もちろん！と２つ返事で約束をして。
前日、まだ写真の搬入をしてる途中にゆっくり観せてもらえることになった。

玄くんと展示された師匠の写真を観ていたら、背の高い男性が近くに来て。

「あ、師匠だ。紹介するよ、翠。」

そう言って私をその人のところに連れて行った。