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同級生
第7章 原点
玄くんの師匠は、アントニオ・フラカッシという人で。

名前は知らなかったけど、彼の写真は結構いろんなところで見たことがあった。

名前からしてイタリアンな感じがしたけど、やっぱりイタリア系アメリカ人なんだそうで。
ご本人もいかにもイタリアンなちょいワルオヤジ、って感じだった。
ダークブラウンの短い髪に甘いマスク。
目尻の深いシワがすごくフランクな印象を与える。

「キミがゲンのエンジェル?」

私を見た瞬間に彼はにっこりとほほ笑んだ。

…今何て?

ぱちぱちと瞬きをする。
たぶん、意味合いとしては彼女とか、そういうコトなんだろうけど…アラサー女子をエンジェルて?
笑っていいものかどうか、反応に困っていたら、玄くんが助けてくれた。

「師匠はイタリア系だから。気にしないで。」

私に向かって言った後、師匠の方を向いて

「アントニオ、翠含む日本の女のコはとてもシャイだから、貴方の言葉選びに違和感を感じるみたい。」

と釘を刺した。師匠は悪びれず、目を大きく見開き、大げさに肩をすくめる。
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