この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
霞草
第8章 別離

きっかけもなく、何日か経って、突然花屋から霞草の注文が入る。

僕が手伝うようになって、欲しい時に配達してもらえると重宝がられているのだ。

おじさん達への感謝も込めて喜んで引き受けた。

おじさんと刈り取りから手伝って午前中に配達する。

「坊主、花屋の連中にも挨拶してくれ、『特急便はこれで最後だ』って」

「わかりました。」

「あとせっかくだから、のんびり帰っておいで、あんな街でもゆっくり見納めしてやってくれ。」

「ありがとうございます。」

僕はおじさんの心配りに頭を下げた。

バスに乗り、街に下りる。たぶん次に乗るときは、別離のときだ。

車窓の景色も見納めだろう。

街の花屋を回る、

「ご注文の霞草をお持ちしました。」

「あっ、霞ちゃんの兄ちゃんね〜」

どの店でも言われる。

「短い間でしたが、僕の配達はこれで最後です。平日の特急便も最後です。お世話になりました。」

一軒一軒お礼を言う。

「そうか残念だね。急に切らしたとき助かったよ。
これからは霞ちゃんだけだね。霞ちゃんの兄ちゃん。」

「はい、今後も霞草の注文よろしくお願いします。」

/117ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ