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夢…獏の喰わぬ夢
第8章 変化
ザザァーン…ザザーン
波の音、
クゥークゥー
海鳥の鳴き声…
海?
目を開けると彼女と青い光の中にいた。
天井にイルカの絵が映し出されていた。
彼女が抱きついている。
「いかにも作り物って感じだけど、それほど悪くないかなぁ。」
「海か」
彼女が先に目覚め、ライトとサウンドを設定したようだ。
「ひさしぶりに波の音聴いたな。
祖母の家が家より海辺にあってね。
泊まりに行くと波の音で眠り、波の音で目覚めるんだ。」
「素敵ね。」
僕は彼女を抱き締めて撫でた。
「図書館どうする?」
「もう少し、海の中でゆったりしたいわ。」
彼女の希望どおり、しばらく寛いだ。