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夢…獏の喰わぬ夢
第9章 色
「お、おはよう…
て言うのも変か…
君は起きてたの?」
「いいえ、あなたより少し早く目覚めただけよ。
あの絵の中に、春の絵の中に行ったわ。
でもあなたは居なかった。
だからすぐに目覚めたのよ。本当の春に連れていって…」
「ああ、僕は、絵の具の中に、色んな色の光の中に行ってた。
特に形もなく、色んな色が僕に触れてくる世界に漂ってた。」
「へぇ…抽象画を見たからかしら、でももう少しね。」
「何が?」
「夢の中で逢えるの…」
「そうなのか?夢の中に君は居ないとわかってた、でも色をもたらしているのは君だと思った。
そんなに夢だと認識していたのに、その夢に居続けられたんだ。」
「うん、上達してるわね。」
「さて、もう帰ろうか、それとも、どこか行きたいところある?」
「いいえ、帰りましょ。」
彼女はスクッと立ち上がり、僕に手を差し伸べる。
僕はその手を取って起き上がり、そのまま手を繋いで歩いた。
彼女と堂々と手を繋いで歩けることが、とても嬉しかった。
アパートに戻ると、登山の計画を練る。
まずは、行き先を決めなければ…
すると彼女が荷物からパソコンを出してきた。
て言うのも変か…
君は起きてたの?」
「いいえ、あなたより少し早く目覚めただけよ。
あの絵の中に、春の絵の中に行ったわ。
でもあなたは居なかった。
だからすぐに目覚めたのよ。本当の春に連れていって…」
「ああ、僕は、絵の具の中に、色んな色の光の中に行ってた。
特に形もなく、色んな色が僕に触れてくる世界に漂ってた。」
「へぇ…抽象画を見たからかしら、でももう少しね。」
「何が?」
「夢の中で逢えるの…」
「そうなのか?夢の中に君は居ないとわかってた、でも色をもたらしているのは君だと思った。
そんなに夢だと認識していたのに、その夢に居続けられたんだ。」
「うん、上達してるわね。」
「さて、もう帰ろうか、それとも、どこか行きたいところある?」
「いいえ、帰りましょ。」
彼女はスクッと立ち上がり、僕に手を差し伸べる。
僕はその手を取って起き上がり、そのまま手を繋いで歩いた。
彼女と堂々と手を繋いで歩けることが、とても嬉しかった。
アパートに戻ると、登山の計画を練る。
まずは、行き先を決めなければ…
すると彼女が荷物からパソコンを出してきた。