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夢…獏の喰わぬ夢
第3章 春雨
僕たちは、先ほどの公園に戻っていた。
雨上がりの公園の草花は、露をまとい光っていた。
手を繋ぎ歩いていたのに、彼女は僕の手を振りほどき走り出した。
彼女は振り向いて
「約束だからね。」
叫んでいる。
彼女は僕の毛布を部屋から持ち出し、それをまとっている。
裸足だ。いや毛布の下には何も身につけていないだろう。
走る彼女の脚が毛布を蹴り上げ、ひらひらとしているが、その隙間から白い腿が覗く。
先ほど手で探り見た形のよいヒップまで見えてしまいそうだ。
悪戯っ子になった彼女に追い付いたら、
もちろん毛布を剥ぎ取って陽の下に彼女のすべてを晒しだそう。
そして、すべてを愛撫しよう。
僕の下の方で力を蓄えだした原動力が腕に足に力をみなぎらせる。
僕は自分も先ほどのまま何も身につけていないことを知った。
おかしい、夢だ。夢に決まってる、さもなければ彼女に僕が追いつかないはずはない。