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初戀 〜真珠浪漫物語 番外編〜
第4章 天使のなみだ
当麻が店内に入ると、黒い制服のウェイターが丁寧に出迎える。
「…予約が入っていると思うのですが…当麻です」
と名乗ると、すぐさまに下にも置かぬ対応で中に通される。
「当麻様ですね。お待ちしておりました。どうぞこちらの個室に…」
シャンデリアの輝きも眩しい店内を歩く。
…親子二人の食事に個室を取ったのか。
半ば呆れながら歩いていると、奥のテーブルの来客にワインリストを渡し、こちらに戻りつつある綾香を見つけた。
当麻は思わず声をかける。
「綾香さん!」
綾香は当麻を見てぱっと顔を輝かせる。
「…望己さん。…予約が当麻って書いてあったからもしかして…て思ってたの。やっぱりそうだったのね」
「うん。…父親が食事しようと予約したらしい。…気が進まなかったけれど、綾香さんに会えたから良かった…」
当麻が正直に答えると、綾香は嬉しそうに見つめる。
「私も…会えて嬉しい…」
綾香は襟と袖口が白く縁取られた、黒いワンピースに白いエプロンをしている。
髪はきちんと結い上げられ、白いレースの髪飾りを付けている。
「綾香さん、制服可愛いね。似合っているよ」
と囁くと、恥ずかしそうに俯いた。
「…やだ…見られちゃった…」
先を歩いていたウェイターが不思議そうに振り返る。
「…当麻様?」
「あ、今行きます!…じゃ、またね」
「うん!…私、個室担当だから後で行くわ。…緊張しないように気をつけなきゃ」
はにかむような笑顔が可愛い。
当麻は綾香に頷いて手を振り、ウェイターの後を追い、個室に向かう。
ウェイターが重厚なドアをノックし、声をかける。
「…お連れ様がいらっしゃいました」
ウェイターが慇懃にドアを開ける。
当麻は室内に一歩脚を踏み入れた。
「…予約が入っていると思うのですが…当麻です」
と名乗ると、すぐさまに下にも置かぬ対応で中に通される。
「当麻様ですね。お待ちしておりました。どうぞこちらの個室に…」
シャンデリアの輝きも眩しい店内を歩く。
…親子二人の食事に個室を取ったのか。
半ば呆れながら歩いていると、奥のテーブルの来客にワインリストを渡し、こちらに戻りつつある綾香を見つけた。
当麻は思わず声をかける。
「綾香さん!」
綾香は当麻を見てぱっと顔を輝かせる。
「…望己さん。…予約が当麻って書いてあったからもしかして…て思ってたの。やっぱりそうだったのね」
「うん。…父親が食事しようと予約したらしい。…気が進まなかったけれど、綾香さんに会えたから良かった…」
当麻が正直に答えると、綾香は嬉しそうに見つめる。
「私も…会えて嬉しい…」
綾香は襟と袖口が白く縁取られた、黒いワンピースに白いエプロンをしている。
髪はきちんと結い上げられ、白いレースの髪飾りを付けている。
「綾香さん、制服可愛いね。似合っているよ」
と囁くと、恥ずかしそうに俯いた。
「…やだ…見られちゃった…」
先を歩いていたウェイターが不思議そうに振り返る。
「…当麻様?」
「あ、今行きます!…じゃ、またね」
「うん!…私、個室担当だから後で行くわ。…緊張しないように気をつけなきゃ」
はにかむような笑顔が可愛い。
当麻は綾香に頷いて手を振り、ウェイターの後を追い、個室に向かう。
ウェイターが重厚なドアをノックし、声をかける。
「…お連れ様がいらっしゃいました」
ウェイターが慇懃にドアを開ける。
当麻は室内に一歩脚を踏み入れた。