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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第11章 旧友との会合



スーツに着替えようと思ったが‥止めた。


プライベートで旧友に会うのに、スーツも会長という立場も不要。


だから、普段通りのジーンズにTシャツ姿、これで良いこの方が良い。



 "コンコン…"



「会長、倉原氏がお見えになっております」

「分かった、今行く」


相変わらずの遠藤の言葉に応え、私は応接間へと向かう・・・






 "ガチャ…"



応接間の中に入れば、肩を落とした倉原の姿……



「・・久しぶりだね倉原」

「ああ…
良いのか?
会長がそんな格好で…」

「内々だから、構いはしない」


私の方も多少緊張はしているが、それを悟られないように気楽に話し…
扉を閉めて、倉原と向かい合わせのソファーに座った。



「随分若々しいな、昔とあまり変わらない」

「十分年は取ったよ…
倉原は‥年相応だね」


あの頃より少々老けた今の倉原の姿、私と4つしか違いが無かった筈だが、18年という歳月は、人を此処まで変えるのだろうか?



「会長になって、少しは変わったかと思っていたが、そういうところは変わらないんだな」

「おいおい、元々の性格が変わる訳ないだろう、私は私のままだ」

「・・それもそうだ」


やっと気が抜けたのか、微かだが笑みを見せてくれる、あの頃とは比べ物にはならないが………



「早速本題で良いか早乙女?」

「ああ……」


その為に此処に来たんだ、それが当たり前だろう。



「・・美紀の事なんだが…
助けてやって欲しい、今のままでは……殺されかねない」

「・・・・・・」



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