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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第11章 旧友との会合



16才と20才…
一応同期入社で部署も同じ、意気投合して未成年なのを無視して、倉原と飲み捲った事もあった、あの頃。


それが今では、大手早乙女グループの会長と統括主任、どちら共に重い立場、18年ですっかり変わってしまった2人の立ち位置。



「こんな事になる前に、美紀ともっと良く話し合えば良かった…
機会はあったが私達はそれを見逃してしまった、早乙女には本当にすまないと思っている、そして‥僅かな機会を見逃した私にも責任はある」

「・・倉原・・・」

「18才になる前の1年間、上手くいって無いこそすれ、まだ美紀が私達の言う事に耳を傾けていた頃に、腹を割って話し合えば‥もしかしたら美紀は聞いてくれていたのかも知れない」


美紀が17才‥その時期は・・・



「何を言っても今更なのは分かっている…
でも、もしかしたらと今でも思う、遠慮をしないで話していれば……と………」

「・・私には謝られる理由は無いよ…
美紀を倉原に託したのは私だ、謝るのは私の方かも知れない、無理を承知で倉原に頼んだのだから」

「美紀を引き取った事に後悔はしていない…
幸せだったよ、私も妻も……
ただ、こうなるとは予想も付かなかった」

「それは誰にも予想出来なかった事、倉原のせいじゃ無い」


そう、倉原のせいじゃ…
17才の美紀には、私も関わっていたのだから。


幾ら何でも、倉原にこの事だけは話せない…
知らず美紀に‥娘に恋して、手を出してしまったなどと‥言える訳が無い。


それが、美紀を更に追い詰めた事実を……



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