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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第14章 闇の中の一筋の光
用意して貰った一式を持ち、私室までの廊下を歩く。
「早乙女会長‥‥ね」
美紀の拒絶…
多分こうなるとは思ってはいたが、実際突き付けられると、かなり辛いものがある。
父親でも、ましてや恋人でも無く"早乙女会長"と他人を見るような、あの言葉。
流石に堪えた…
だからつい、あんな言い方になってしまった、あれでは本当に"早乙女会長"の顔だ。
少々申し訳なさの気持ちで、私室の扉に手を掛けた。
(・・まだシャワーか…)
私が此処を出てから、どれくらい時間が経った?
幾ら早めに遠藤に出くわしたとは言え、準備するのに少し時間が掛かっていた筈。
(もう少し待ってみるか)
持って来た救急箱を開けて、中身を確認しながら、美紀が出て来るのを待つ事に………
(??
それにしても遅い)
多分私室から行って帰ってくるまで20分弱、それから更に30分程…
流石にこれは長過ぎだと思う。
「そんなに長かったか?」
あの頃、アトリエで美紀がシャワーを使っていたが、こんな長時間では長かった。
「・・・・・」
少々、気は引けるものの、少しおかしい気もして、バスルームの扉を開けて見る。
シャワーの音…
美紀がシャワーを使っているのは間違いないが、脱衣所にある衣服。
(・・・なっっ!?)
コートで気付かなかった、まさか引き裂かれていたなど‥それに下着類が無い。
(何て事を・・・)
まさかそこまでやるとは、考えてもいなかった。
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