この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-
バスルームから出ながら、着信を確認してみると……
「っっ!!」
彼奴‥からのメール!!
恐る恐るメールを開いて見たら……
「・・・・・」
やっぱり…
添付の画像は‥昨日の……
彼奴、ぁたしが気を失っている時に写してたんだ…
新しいのを写した時に、こうやってメールを送って来る‥彼奴の何時もの常套手段。
ぁたしが逃げられないように、こうやって気紛れに脅して縛る。
「・・・・・」
忘れてたワケじゃない、紀永さんの事で、少しだけ彼奴の事が頭から離れていただけ…
彼奴が居る限り、ぁたしは前には戻れない…
どんなに戻りたくても、彼奴がこの証拠を持っている限り、ぁたしは解放される事は‥‥無い。
分かってた筈なのに、突然の幸せに少し有頂天になってた…
馬鹿なぁたし、やっと紀永さんと心通わせて、根本的な問題を忘れて欠けていたなんて・・
「・・・・・」
消さなくちゃ…
こんなの残していたくない、彼奴の勝ち誇ったような画像など!
「・・美紀?」
「・・・・・」
「・・美紀!」
「・・・・えっ!?」
メールのせいで考え込んでたんだ…
紀永さんが戻って来た事にすら、気付かなかったくらいに……
「何か‥あったかい?
ずっと携帯を見ていたようだけど…」
「ぁたしは……」
紀永さんには、ボロボロの服も、傷だらけの身体も見られてる、それなのに今更隠したって…
ホントは隠していたいケド。
「・・・彼奴から…」
「ん??」
「彼奴からの‥メール……」
「・・・
美紀、それは‥‥吉田春夫の事かな??」
「・・えっっ!?」
・