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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-



知って……いたの??


ぁたしが彼奴に‥吉田に脅されている事…
紀永さんは知っていた。



「・・すまないとは思ったけどね、ずっと後を追い掛けていた…
その中で吉田春夫の事も……
美紀、脅されている理由を教えてくれないか?
どうしても、そこだけは分からなかったんだ」

「ぁたしが脅されている理由は……」


震える手の中にある携帯を紀永さんに渡す、あの画像はまだ消していない。



「・・・
見ても良いのかい?」

「・・・・」


それに、ぁたしは小さく頷く事しか出来ない…
彼奴がぁたしに何をやったのか、紀永さんにバレる!







「借りるよ…」


そっと美紀から携帯を受け取り、内容を確認。



「・・・!!」


"彼奴"と名前付けられたメールの主からの画像…
それは床に倒れたらしい美紀の姿‥服を引き裂かれ、ロープで縛られたまま気を失っている。


これが吉田春夫の脅迫理由…
予想通り、証拠は本人が持ち歩いていた、当たり前だ携帯画像なのだから。



「初めは…
街で遊んでいる男と、ラブホから出て来たところを写された…
その画像を理由に、退学にネット流出か、彼奴に従うか迫られて、ぁたしは従う方を選んだ」

「普通‥そちらを選ぶよ……」


そういう理由だったのか、偶然か執然か吉田春夫に見付かり、証拠として写真を撮られ…
それを餌にして、更に脅迫し美紀を好きにしていた。



「美紀…
吉田春夫の事は、こちらでも把握している…
勿論、多少の手は打っていたが、証拠が掴めなくて美紀の身の安全まで手が回らなかった」

「・・・知って‥いた・・・」



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