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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-
「そっ‥それはそうですよね」
「まあ、そうだね」
最もな意見……
「部屋に入れても構いませんか?」
「ああ…」
「はい…」
私と美紀の了承を取って、遠藤も漸く部屋に入れる気になったようだ。
扉を開ければ1人の女性、確か厨房の方の…
まだ30後半だったか、その歳で有名料亭で女性ながらに修業した腕前、多分この朝食を作ったのも……
「失礼致します‥あっ、ベッドの中のままで構いません」
「はい……」
スタスタとベッドに近付き、多少肩とか腰に触れて体格を確認しているようだ。
「随分スレンダーですね、ですがもう少し食べないと…」
「はい、分かっているんですけど食欲が…」
「でしたら、食べやすい物を用意しますから、食べて下さいね…
このままじゃ綺麗な服も着れませんよ?」
「くすっ…
はい、何とか食べてはみますから」
「ええ……」
女性は女性同士が良いというところかな?
美紀も素直に聞いているようだし。
「午後までには用意出来ると思います…
それと‥会長、後30分後には仕事です」
「おっと…
鉾先は私かい?
分かってる、30分で用意するから…」
一応分かってはいたんだが、何故か遠藤の追い討ちとは……
「全く…
うちの秘書は五月蝿いね…
仕方ない、着替えて来るから、美紀はゆっくり朝食を食べていなさい」
「あ‥はい……」
そうだよね、会長だもん仕事があるワケで、何時までもぁたしばかりに構ってる暇なんて無いよ。
紀永さんは着替えに、ぁたしは少しだけサンドイッチをかじって見た。
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