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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-
うわぁー
これ、凄く美味しい!
見た目は普通なのに、味が全然違う…
ただのハムサンドだと思ったのに、味付けなのかな??
美味しさにつられて、一口‥また一口…
何時もより食べれる、何より美味しいと思うから。
「・・ココアも‥美味しい」
凄い、こんな美味しいの作れるんだ、普段ぁたしが飲んでる、粉を入れるだけのとは全然違う。
美味しさに、ついつい食が進んでいたら、着替えた紀永さんが奥から出て来た。
「どう?
食べれそう??」
「凄く美味しい…
これなら幾らでも食べれるかも……」
ぁたしのお腹も現金だなぁ‥美味しいと食が進むなんて……
「それは良かった」
「・・あっ・・」
ふと、紀永さんを見れば、髪を上げてスーツ姿…
こう威厳もあって、やっぱり偉い人なんだなって思ってしまう。
「どうかしたかい?」
「スーツ姿だと別人……」
ぁたしが知っているのは、アトリエの季永さんであって、早乙女会長としては、あの日1度会ったきり。
昨日は、いきなりの事でそこまで頭が回らなかったケド、やっぱり凄い人なんだな‥ぁたしとは別世界の人なんだって‥ちょっと思ってしまって……
「まあ‥仕事だから見た目はね…
でも、中身まで変わると思うかい?」
「それは……」
この姿でも、変わらない話し方…
どんなに見た目が変わっても、紀永さんは紀永さんなんだ。
「・・変わらない‥そう思う」
「うん、そう……
多少は会長としての顔を作っている時はあるが、私は私だ、変わる事はないよ」
「うん……」
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