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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-



「美紀は見た目にこだわるのかい?」

「そんな事‥ない…
でも、やっぱり別人には見える、Tシャツにジーンズ姿が若く見えるから」

「それは、この姿だとオジサンと言いたいのかな??」

「へ!?」


もしかして、まだ年齢聞いた事、気にしてた??



「ち‥違うよ…
ただ、別人で通るんじゃないかなって…」

「そこまで違うかな??」


紀永さんは、上げた髪を触り思案顔…
ぁたし、そこまで困らせる事‥言った??



「じゃ、ラフな格好の時に、一緒に外に出てみようか?
意外にバレないのかも知れないね」

「んー
ぁたしは分からないと思うケド……」

「気楽に外に出るのも良いか…
最近はドライブすらしていないし、それも悪くない」


結局のところ、紀永さんはクスクス笑ってる…
何となく分かっているんだ、見た目の事。



「まあ‥その内にね…
とりあえず今は仕事だよ……」

「忙しいの?」

「いや、仕事は基本的に午前中のみ、それも屋敷内だから、何かあったら執務室の方においで…
大概は私と遠藤しか居ない」

「そうなんだ…」


そう言えば…
殆ど姿を見せない謎の人物だって、この街の人なら、みんな知ってる事だった。


こんな秘密があったなんて…
早乙女会長ってところで気付かないぁたしって、どこか抜けてたみたい。



「それより、サンドイッチ乾いちゃうよ?」

「えっ!?
た‥食べる!!」


ぁたしは慌てて、手に持っていたサンドイッチをパクリ…
そうしたら紀永さんが…



「美味しそうに食べるね」


そう言って…
紀永さんの顔が近付いたと思った途端、ぁたしが食べているサンドイッチの端っこを一口‥食べちゃったよ!


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