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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-
大好きなコーヒーだったのに、吐き気が襲うようになってからは、全くダメになってしまった。
「それはすまない…
前は飲んでたと思ったけど、他に何かあったかな?
コーヒーと紅茶……
んー………」
「あっ、気にしないで…
前は飲めたの……
ただ、今は少し…………」
拒食症の事、ちゃんと言った方が良いかな?
「なんなら、ココアかミルクでも貰うよ?」
「うんん…
水分多いのもあまり…
飲めないし食べれない、多分‥そんなに多く取ったら、吐いてしまうから」
「それは……」
うん、ちゃんと言おう…
隠してもバレる事だから。
「・・・
彼奴に脅されて、暴力みたいな一方的な事が続いている内に、食事が取れなくなった……
最近は少し良かったケド、やっぱりまだ食べられない物とか、飲めない物があるの、カフェイン類も殆ど飲めない」
「・・美紀……」
「拒食症って言うんだよねこういうの…
緩慢な自殺って‥書いてあった………」
「それなら尚更、医者に見て貰った方が良い…
此処まで痩せて‥倒れないのが不思議なくらいだと私は思うよ」
「・・意外と丈夫に出来てるみたい…」
紀永さんの言う通り、倒れたっておかしくは無い…
それなのに、ギリギリだけど、こうして普通に動いてる……
ぁたし自身だって、不思議でいっぱいだもん。
「医者と良く話し合ってみなさい?
大丈夫、先にある程度の事は伝えているから…
それと、拒食症は治すのに時間が掛かるからね、ゆっくり療養すれば良い」
「・・うん……」
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