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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-



此処で療養…
ぁたしの気持ちも落ち着くの??


紀永さんは、吉田の事は必ずカタを付けるって言ってくれた……


うん、ぁたしは紀永さんを信じてみようと思う…
親子なのに、あそこまで覚悟を決めて言ってくれた紀永さんに……



あ!
ぁたしの事で、いっぱいいっぱいで、1つ忘れていた。



「そう言えばぁたし…
家の方……
帰らなかった事は無かったのに………」


幾ら反発しても、家に帰らなかった事は一度も無かった‥それなのに……



「倉原の方かい?」

「うん・・」

「心配しないで…
私の方から連絡を取るよ……
どの道、此処で療養するなら、一度は連絡しないといけないと思ってたしね」

「そうだよね…」


今更、ぁたしが連絡を取るのも気が引ける…
だって、ぁたしが拒絶した‥あの人達から……


そんなぁたしが連絡を入れたって、何を話して良いか分からない。



「・・多分‥紀永さんは知っているんでしょう?
ぁたしが家で上手くいって無い事…」


後を追っていたって言っていた…
だとしたら、家庭内の事も……



「・・・
全く知らなかったとは言わないよ…
でもね、倉原の家庭内まで私は首を突っ込む事は出来ない」

「・・・・・」

「理由はともあれ、倉原に美紀を預けたのは私だ…
その私が、倉原家に口出し出来るものでは無い、外から見ている事しか出来なかったんだ」


紀永さん‥辛そう……


ずっと、そう思って我慢して来たんだ…
逆に‥だからこそ、ぁたしと紀永さんは知らずに出逢った、そこに後悔はしていないケド。



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