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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第15章 束の間-早乙女邸-



仕方ないと言うのか、近親相姦という有り得ない状況に怒るのか、私にすら分かりかねる。


幾ら実の親は私だと言っても、美紀を18年間育てて来たのは倉原夫婦なのだ…
どちらに取っても、大切な娘である事に変わりは無い。



「何時かは‥本当の事が話せれば良いのだか……」


今はまだその時では無い、全てを解決し、そして美紀の心が穏やかになった時にでも、少しずつ話を切り出して行きたい。


まあ‥殴られる程度は覚悟の上で……



一通りの報告と考えが纏まり、やっと応接室を後にする…
かなり長い時間になったから、美紀も気にしているだろう‥本当に私は美紀に甘いらしい。








何か凄く検査された感じ。


血液からエコー‥此処、こんな設備まで整っているんだと、ぁたしの方がビックリ。


医者‥先生は念の為なんて言ってたケド、流石に婦人科的検査までとは思わなかったから、とんでもなく躊躇った‥仕方ないでしょう恥ずかしいもの!



でも、傷痕の方は殆ど消えるって言ってくれた…
こんな傷だらけの身体、誰だって嫌だよね……
紀永さんだって嫌だよね‥絶対。


後は、食事はぁたしの好きな物って言ってた…
でも、ぁたしの好きな物って何があるだろう??


最近あまり食べていなかったから、急に好きな物って言われても、全然出て来ない。


ケド……
朝食べたような美味しい物なら何でも良いかも…
ぁたしのお腹、現金仕様っぽい。



「・・でも……」


お腹の蹴り痕に気付かれたし、蝋燭と火傷で無毛な事も……


そっちは、どうにかなるって笑ってた…
本当に良い先生らしい。



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