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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第16章 平穏と秘密
ホント、数日は覚えるだけでいっぱいいっぱい、だって部屋数が多過ぎ。
3階は、広く部屋を取ってるせいで数はそう多くは無いケド…
それでも10部屋以上‥それだけでもぁたし的には驚きなのに、2階は更に部屋数が……
屋敷の中枢に当たるのが2階なので、紀永さんの執務室から、各秘書さん達の部屋に資料室、それに此処と会社のシステムを維持するサーバー部屋…
2階だけで1つの会社並の設備があり、屋敷内で全ての業務が出来るようになってる。
紀永さんが、屋敷で仕事って言ってたのも分かる…
この設備なら、一括管理が可能‥だから屋敷から外に出る必要が無いんだ。
って‥早乙女邸内部のあまりの驚きで忘れてたケド……
今のぁたしは、ガッコの方は休学中…
入院中‥そうガッコには連絡しているらしい‥‥倉原の方から。
あれから紀永さんに聞いた…
倉原の方が、ぁたしを心配して紀永さんと連絡を取ってた事。
此処で療養って話は、向こうが言って来たって…
ぁたし‥心配されてたんだ養父母に……
全く知らなかった・・
倉原なんて関係ない、そう突っぱねたのに…
それでも心配していたなんて‥ずっとあんな態度を取っていたのに、諦めてないで心配していてくれた。
まだ心境は複雑だけど、少しだけ‥話してみても…
ぁたしの方が話せないかも知れない、ずっと話していなかったから。
『真面目で不器用なのが倉原だから…
見えないかも知れないが、かなり心配はしているんだよ』
紀永さんにそう言われた。
紀永さんとは、昔から大の親友だったらしい。
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