この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第17章 早乙女会長の策略
「・・・
撮影するのがお好きならば、撮影し返してネタにするとかはどうでしょう?」
「撮影し返し‥か…」
悪い手ではないが、決め手になるような物を撮影出来るかどうか……
「多分、吉田春夫がそういう行動を起こすとしたら、特定の場所だけだろう…
それを撮影出来るというのかい??」
「それは‥そうですが……」
遠藤も思案顔…
この策では確定要素が不十分。
先ず今のターゲットは美紀だ、美紀がアクションを起こさない限り、吉田春夫が動く事は無い。
あれだけ傷付いている美紀が動くとも思えないし、そんな馬鹿な事をさせたくもない。
なんの為に美紀を此処に置いている?
私の思いはともかく、美紀を吉田春夫から守る為……
「他に良い案があれば一番なのだが…」
裏で強制という手もある、これだけの大企業になると、裏で動く連中を揃えてはいる。
少々乱暴な事も厭わない、強制的に吉田春夫の携帯端末を奪取し、データを削除‥だが………
「・・根本的解決にはならないな」
また撮影すれば良い事、これではらちがあかないのが目に見えている。
前にある報告書を見詰めながら、ありとあらゆる策を弄してみるが‥どれも決定打に欠けるものばかり。
「・・・
あの定時制高校には、多少の寄付をしていたね?」
「はい……
ですが、それがなにか?」
「いや、社会的地位から落とすという手もあるかと思っただけだよ…
だが、今のところ落とすネタも無いがね」
主たるネタを掴まなければ、落とす事も出来ん、全く面倒くさい男だ。
・