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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第17章 早乙女会長の策略



「・・・
撮影するのがお好きならば、撮影し返してネタにするとかはどうでしょう?」

「撮影し返し‥か…」


悪い手ではないが、決め手になるような物を撮影出来るかどうか……


「多分、吉田春夫がそういう行動を起こすとしたら、特定の場所だけだろう…
それを撮影出来るというのかい??」

「それは‥そうですが……」


遠藤も思案顔…
この策では確定要素が不十分。


先ず今のターゲットは美紀だ、美紀がアクションを起こさない限り、吉田春夫が動く事は無い。


あれだけ傷付いている美紀が動くとも思えないし、そんな馬鹿な事をさせたくもない。


なんの為に美紀を此処に置いている?


私の思いはともかく、美紀を吉田春夫から守る為……



「他に良い案があれば一番なのだが…」


裏で強制という手もある、これだけの大企業になると、裏で動く連中を揃えてはいる。


少々乱暴な事も厭わない、強制的に吉田春夫の携帯端末を奪取し、データを削除‥だが………



「・・根本的解決にはならないな」


また撮影すれば良い事、これではらちがあかないのが目に見えている。


前にある報告書を見詰めながら、ありとあらゆる策を弄してみるが‥どれも決定打に欠けるものばかり。



「・・・
あの定時制高校には、多少の寄付をしていたね?」

「はい……
ですが、それがなにか?」

「いや、社会的地位から落とすという手もあるかと思っただけだよ…
だが、今のところ落とすネタも無いがね」


主たるネタを掴まなければ、落とす事も出来ん、全く面倒くさい男だ。



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