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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第17章 早乙女会長の策略
「・・意外に勝算ありかも知れないよ……」
端末のモニターを回して遠藤に見せれば、遠藤の方も納得顔。
「なるほど…
これならば、かなり計画を立てやすくなります」
「少々準備に時間が掛かってしまうが仕方ない…
後、美紀の説得もあるしね」
「美紀様のお気持ち次第ですか……」
「強引にさせるつもりは無いね…
美紀が納得し引き受けると言ったら、計画を実行しよう」
もしもの為に、違う手も用意しなくては……
吉田春夫を怖がる美紀に、無理強いするつもりは毛頭無い…
証拠は弱くなるが、他の手は必ずある。
「とりあえず、今のところは話は此処までだ…
どの道、お膳立てには暫くの時間が掛かるだろう?」
「はい、その通りです」
「では、話は終わりだ」
多少の目処は付いた、後は気が進まないが美紀次第。
本当は、あの男の近くに出すだけでも腹が立つ、大切な美紀に、あれまでした馬鹿な男に対して・・・・・
私室に戻ってみると、美紀は例のプログラムと格闘中‥本当に誰に似たのやら………
邪魔をしては悪いと、私は隣の部屋へ行き、籠もりっぱなしで世の情勢が分からないというのも不味いので、日課のニュースチェック。
「・・・・・」
適度にニュースに耳を傾けてはいるが、思いは全く別なところをさ迷っている。
突然の遠藤の呼び出しで、頭の隅にしてはいたが、私はとうとう一線を超えてしまった。
もう、後に引く事は出来ない…
二度と美紀を手放す気も無い‥やっと私の思いが叶ったのだ、罪だろうが犯罪だろうが、美紀を私のものに出来るのなら構うものか。
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