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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第17章 早乙女会長の策略



漸く手に入れた……


悲願だった娘と一緒に暮らす事、それが理想の愛する女性へと変貌し、今美紀は私の腕の中に居る。


この幸せを壊させやしない…
その為には吉田春夫は邪魔な存在、何としても追い込み、どん底に叩き込んでやる。


此処まで来るのに18年以上掛かったのだ、もう誰にも邪魔はさせない。




「・・紀永??」

「ん?
プログラムは終わったのかい?」

「少しは進んだよ、でもまだまだ…
参考になる資料も無いから手探りだもん」

「ゆっくりで良いよ」


敢えて参考になる物を渡さなかった、それでどこまで進めるか試したのだが……



「家なら少しはあるのに……」


そう言って、私が座っているソファーの隣に座り……


縮んだ距離…
一線を超えたからこそ出来る‥私はそのまま美紀を抱き締めた。



「紀永…」

「ん……」

「今‥少し怖い顔してた……」

「ああ…
遠藤に呼び出されバタバタしていたからね」

「・・忙しそう」


気を遣わせてしまったか………



「コンスタントに仕事はあるけど、そこまで忙しくは無い…
第一、殆ど屋敷の中だからね、直ぐに片が付くんだよ」

「そうなの?」

「まあね…
こうして寛いでいる訳だし、忙しそうに見えるかい??」

「それは‥ん--」


おや?
意外に考えてしまったようだ、もう少し公私は分けないと不味いか??



「心配無いよ、ちゃんと手を抜くところは抜いているから…
と言うより、屋敷から指示しかしない私は、手の抜きまくりに近いね」

「抜きまくりって……」


きょとんとしている姿もまた‥男心をそそられる。



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