この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第17章 早乙女会長の策略
「サプリメントの無料モニターってなかったかい?」
「紀永‥どうして知ってるの??」
そろそろバラしても良い頃だと思う。
「あれはね、私が医者に頼んで送っていた物なんだ」
「・・嘘っ!?」
「倉原に頼まれてね、美紀の症状をこちらに連絡してくれる変わりに、私から‥というか、ダミーの空の会社から送っていた」
「でも、電話対応してくれた……」
「あれか…
かなり困ったらしいよ‥遠藤が…」
「遠藤さん?
なんで??」
「対応したのは遠藤なのだよ、ボイスチェンジ機能を使って女性の声でね」
「嘘ぉー!
全然分からなかった…
オペレーターのお手本みたいな感じで、対応も軽やか‥あれが遠藤さん………」
流石に箸を置いて茫然としている…
会話の内容までは知らないが、本当に女性だと思っていたらしい。
「遠藤さんの七不思議……」
「ま‥まあ、それはともかく、会社自体はそのままにしてあるから、そっから送る、回収も会社の住所にしてくれれば、回って屋敷に届くから・・・って美紀??」
「へっっ!?
あ‥うん、わ‥分かった」
余程遠藤だったのがショックだったのか、美紀はまだ半分くらい茫然自失。
一体、どんな会話だったんだ???
一応、美紀の反応が普通に戻ってから話を続ける・・かなりの時間を要したが・・・
「何時から行くんだい?」
「そんなに急いでないケド、2~3日中かな?」
「そう…
出来たら……倉原と話してあげて欲しい…
私からの願いだ」
「それは・・・」
うつむく美紀…
この機会だ、少しは向こうの親子関係を修復して欲しいという私の願い。
・