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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第17章 早乙女会長の策略
ぁたしが早乙女邸正面から出るワケにもいかなく、通路を通ってアトリエから外に……
「ん-!
久しぶりの外!!」
ひと月まではいかないケド、結構な間ぁたしは早乙女邸に居た、それも屋敷内ばかり。
あの雨の日以来の外…
怖くないと言えば嘘になる、でも紀永は吉田の事は必ずなんとかするって言ってくれた。
だから、ぁたしは紀永を信じてる、絶対に彼奴をなんとかしてくれるって。
一応、倉原の家までは車で送ってくれるらしい。
アトリエから少し行った角‥あった、多分あの車だ。
ぁたしが近付くと、今日は遠藤さんとは違う秘書さんが、後部座席の扉を開けてくれた。
分からないように普通車、秘書さんもスーツ姿じゃなく、少しラフな格好…
でも早乙女邸内で会ってはいるから、お互い顔は知ってる。
「途中寄りたい場所はありませんか?」
「いえ…
真っ直ぐ家で良いです」
「分かりました」
秘書さんは、わざわざ聞いてくれたケド、今のぁたしに行きたい場所は無い。
でも‥1人で買い物くらいはしたいな、勿論何時も行く街とは別の場所で……
そんな漠然な事を考えていたら、倉原の家の近くまで来た。
早乙女邸から倉原の家まで、そんなに遠いワケじゃない、一応同じ高級住宅街と呼ばれる一角…
まぁ‥場所的に天と地くらいの違いがある、倉原の家は住宅街区画の端っこ、ギリギリ高級住宅街って場所だもん。
家の手間で車は止まる、念の為の措置…
車から降りれば、何時も見ていた風景、なんだか安心する‥ぁたしもつくづく庶民だわ。
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