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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第17章 早乙女会長の策略



もう少し現実と向き合わなくちゃ…
せっかく紀永が色々気を使ってくれているのに、ぁたしが立ち止まったままじゃいけない。


逃げないで前を向いて…
それが紀永と一緒に居られる方法、親子だと分かっているのに愛すると誓った、紀永とぁたしの覚悟。


だから、眼鏡は要らない、もう必要ないんだ…
逃げる為の口実は、もうぁたしには必要ない・・・





勇気を出して、夕食時にリビングに降りて来た。


どれくらいぶりだろう、この時間に降りたのは…
多分‥付属高に入った辺りから、ぁたしはリビングに殆ど顔を出していないと思う。


向こうも、ぁたしの部屋に食事を置いて行くから、何時の間にか降りる事が無くなった。


でも‥紀永の願い…
"話してあげて欲しい"
そう言われたら、少しでも向き合う姿勢は取らなくちゃ……


ぁたしだけじゃ無く、向こうも驚き顔…
分かってる、悪いのはぁたしな事くらい分かってる。


無言で食卓テーブルに付いたぁたしに、養母‥母薫は夕食を出してくれる。


帰って来ていた養父‥父貢も席に座り、数年振りの3人での夕食が始まった・・



みんな無言‥誰も話さない、気まずい雰囲気の中、一番最初に口を開いたのは………ぁたしだ。



「あの……
早乙女会長に……連絡してくれたって………」

「・・・聞いた………のか?」


ぁたしは無言で頷く…
紀永とは言えない、だから早乙女会長……



「薬の事……聞いた」

「そうか…」


父貢も口数が少ない…



「・・色々話したのか?」

「少し………」


どこまでホントの事を言っていいのか分からず、ぁたしは曖昧な答えになってしまう。



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