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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第18章 緊迫-逃走-



声が出ない‥足が竦む‥


蛇に睨まれた蛙のように、ぁたしは吉田の前にたた立っているだけ。



「ふんっ、入院は嘘か?
どうやって親を騙くらかした、この糞餓鬼!」

「・・・・・」


怖い‥身体が震える…


どうして‥どうして、ぁたしは吉田から逃げられないの!?


なにも関係無い場所なのに、どうして鉢合わせ‥なんで運命は吉田に会わせるのよっ!!



「随分元気そうじゃないか、あれだけ痛め付けてやったものを…
まだ、この俺に刃向かうつもりかっ!!」

「・・・ぃや・・・」


やっと幸福が舞い込んだと思ったのに…
やっと紀永と思いが繋がったと思ったのに……


今、彼奴に捕まったら、ぁたしは間違いなく終わり‥だ。


あの時でさえ死ぬ一歩出前だったのに、今度捕まったら、ぁたしは確実に……



「どうした、言う事を聞かんかっ糞餓鬼!!」

「・・ぃやだ・・・」

「何っ!?」

「・・イヤっっ!!」


ぁたしは前を向くんだ!

彼奴に屈するのはもうイヤ!!


吉田に向かって、手に持っていた専門書を思いっ切り投げ付け…



「なっ!?
この野郎!!!」

「っっ!!」


一瞬怯んだ吉田を見て、ぁたしは踵を返し、全速力で走り出した!!







「はぁはぁはぁ……」


彼奴‥追い掛けて来る!


どこか逃げれる場所…


警察とかじゃダメだ、彼奴は仮にもガッコの教頭、話に持ち込まれたらぁたしが負ける。


じゃどこ??


全速力で走っているから、多少の差は出て来てる、それでも追う事を止めない彼奴、ぁたしはどこに逃げれば良い!?



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