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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第18章 緊迫-逃走-
紀永ホントに安心した目をしてる…
ぁたし凄い心配させたんだ、でも偶然を回避する事は出来ない、ぁたしが買い物に出たのが悪かったの??
「・・
ごめんなさい…」
「美紀??」
「ぁたしが買い物になんて出たから、こんな事になった…
心配掛けるつもり‥無かったのに……」
やっぱり、ぁたしが悪いと思う。
「誰も‥予想も付かなかった事なんだ…
美紀が悪い訳じゃないよ、ちゃんと違う場所で買い物をしていたのだろう?」
「・・うん……」
「それなら本当に偶然だった…
急にあの男に会ってしまって、怖い思いをしたのは美紀だからね」
「・・・
捕まったら‥今度こそホントに殺されるって、だからぁたしは必死に逃げ出した…
彼奴に捕まり、なぶり殺しにあうのは‥‥イヤ…………」
「・・そうだね………」
隣に座って優しく髪を撫でてくれる…
それだけで先程の怖さが込み上げて来て……
「・・・紀永・・・」
思わず紀永にしがみ付いてしまう。
「何度も思った、追い付かれるんじゃないかって…
捕まって、引きずられて行くんじゃないかって……
アトリエで‥此処で遠藤さんの顔を見るまで不安で‥ぁたしはっ!」
「良く‥頑張ったね…
怖さを克服するのは並大抵の事じゃない……
物を投げ付けてでも逃げる選択が出来た美紀は、少しだけ怖さに勝ったんだよ」
「・・ぁたし………」
紀永は何時も優しい言葉を掛けてくれる。
少しだけ怖さに勝った、確かにその通り…
ぁたしは彼奴に従うのはもうイヤだと、彼奴の脅しの言葉に少しだけ反抗出来た、前を向こうと…………
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