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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第19章 動く光と影
本音を言えば、私の仕事のサポートをして欲しい…
多少、親馬鹿に愛情馬鹿もあるが、このプログラミングの腕は本物。
美紀が居れば、今のシステムをより高性能化出来るのではないか‥そんな事まで思ってしまう。
「あ‥おかえりなさい……」
「ん…
ゆっくりと言っていた割には熱心だね」
「うーん…
ちょっと迷ってたから長くなったみたい?」
「迷ってる?」
ひょっこりとモニターを見れば、打ち込み途中の表示。
「なるほど…
これは迷う訳だ……」
「でしょう、単発強力か広範囲か、どっちにしようかなって??」
集中的に不振なデーターを追うか、他に無いか広範囲に追うかか…
確かに選択肢に迷いは生じる。
「紀永だったらどっちにする?」
「私?
私なら‥どちらもかな」
「どっちも…」
かなり考え込んでしまったか……
確か、天才というのは、1つの事にとんでもない集中力を発揮するのだとか‥周りが見えないくらいに……
美紀もその傾向があると思う…
一度集中したら途切れる事は無く、放っておくと朝まで考えている事も…
しかも、朝になった事すら気付かない程の集中っぷり。
だが、普通の高校生‥普通の女性だ…
感情豊かに泣き笑う、普通の女性の一面も持っている。
この差も、美紀の魅力の1つなのだろう。
「・・美紀…
あまり考え過ぎない」
「えっ!?
ああ‥ごめんなさい…
ぁたしったら夢中で……」
こういう時は、後ろから抱き締めて集中力を途切れさせる…
過ぎるのもなんとやら‥だ。
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