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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第19章 動く光と影



みんなそれぞれ、自分の仕事にプライドを持ってるタイプだから、ぁたしの入る隙間なんて無い。


紀永の采配で、紀永の娘として居るから、お嬢様として扱ってくれるケド、お嬢様ってタイプでもないよねぁたしって。


庶民感覚だし、大人しくないし、夜学ってスタンスだと高校中退に近いしと‥お嬢様とはかけ離れたぁたしの性格。


今更直るワケも無く、このままを貫いてる‥うん、多少意固地に……



紀永と一緒に居られるのは、ありがたいと思ってるよ、紀永も覚悟を決めてくれたから。


それでも、頭の隅には残る近親相姦の文字…
なるべく考えないようにはしてる、紀永が好きで諦められなかったのは、ぁたしも同じだから。


この広い屋敷だから許されるだけで、他に言える事でもない‥そこは十分理解しているつもり。



「・・よしっ、10セット終わり!」


色々考えながら、メニューの10セット終わっちゃった。


紀永はといえば…
プールサイドに腰掛けて寛いでいたみたい、考えに夢中で全然気付いていなかった。


ザブンッと水の中に潜り泳いで紀永の元へ、まだそれくらいの体力は十分残ってる。



「終わった?」

「うん、もう少しメニューを増やしても良いのにな……」

「急ぎ過ぎても、身体に負担が掛かるからね…
必要なら向こうから増やして来るだろう?」

「そっかぁ……」


まだ暫くは10セットのみらしい、ぁたし的には早く回復したいのに……



「まあ…
個人的に‥余裕があると思ったら増やしても良いんじゃないかな…
医者って慎重だからね」



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