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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第19章 動く光と影


「・・・・・」


私はそのまま待って見る事にした…
この様子だと、まだ着信があると予想出来る。



「・・・紀永」


不安そうな美紀に笑顔を見せ、待つ事数分……



"ブー ブー ブー"


やはり来た……


無言で通話ボタンを押す。



『やっと出る気になったかメス犬がっ!!』

「・・・・」


暫く喋らせておくか…
これで吉田春夫の本当の人格が分かるだろう‥まあ出だしだけで理解出来たが……



『あの診断書は本物か?
大方医者をたぶらかして書かせたんだろうよ、メス犬風情が頭を使うとはな!!』

「・・・・・」


予想の範囲内だったが、これほどの最低人種とは‥よく教頭としていられたものだ。



『何か答えたらどうだメス犬っっ!!!』


そろそろか?


吉田春夫の怒りも絶好調のようだし‥ここらで良いだろう。



「・・・
すまんね別人で……」

『なんだ貴様は!』

「誰だろが関係は無い、そろそろその汚い発言に飽きたのでね」

『なんだと!?
ふん、犬の男か?
相変わらずなりふり構わん犬だ』

「言いたい事はそれだけか?
では、こちらから言わせて貰おう…
独り善がりも今の内だ、必ず後悔させてやるから待っているがいい」

『後悔だ!?
こちらにはメス犬の汚い証拠があるんだ、俺に手を出せばメス犬の一生は台無しだっ!!』

「それが脅しか、くだらない…」

『くっ!
メス犬と共に、訳の分からん貴様も道連れになりたいようだな…
良いだろう、吠え面描くのはどちらか、目に見えているがな!!』

「それはこちらの台詞だ、精々楽しみにしているが良いだろう」

『ちっ………』


切ったか…


となると……


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