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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第19章 動く光と影
美紀の携帯の電源を切る動作をしてから、私は咄嗟に走り出す!
「紀永!?」
美紀の慌てた声にも振り返らず、向かうのは執務室。
飛び込んで直ぐ起動中の端末から、吉田春夫の端末にアクセス…
「・・・・・」
ネットに介入しプロバイダー回線をカット…
これで端末からのアクセスは出来ない。
だが、まだだ…
手に持っていた美紀の携帯を端末に繋ぎ、吉田春夫の携帯へ…
「・・・・・」
流れ出たデータの中から、吉田春夫が頻繁に使う投稿サイトをピックアップ‥IDとパスワードの書き換え……
「・・・ふぅ……」
これで当面何も出来ない。
「・・・
紀永‥これって‥‥違法………」
「ん?
まあ‥犯罪者にはこれくらいのお仕置きは必要だよ」
スピード勝負だったので、美紀が追い掛けて来たのには気付いていたが、終わるまで声を掛ける余裕も無かった。
「大丈夫‥なの?」
「吉田春夫の端末と携帯だからね、追いかけるのは不可能…
此処のサーバーじゃ危ないから、海外サーバーを20は経由してるし、プロでも追い付くのに時間は掛かる‥後は……」
随時トレース出来るように組んだプログラムを展開させて、吉田春夫が不振なサイト契約をしそうになったら、遠隔で乱してやれば良い。
その為のプログラム‥一般携帯という事で苦労はしたが、24時間監視・検出・攪乱と出来るようになっている。
とは言っても証拠写真が消える訳では無い…
あくまでも携帯から、どこかのサーバーにアクセスするのを見付けるだけ、携帯の中のデーターまでは操作出来ない。
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