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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第20章 絡める罠-滑走-



「どちらも友人が居るのは良い事だ…」

「まあ……」

「そうね……」


私の友人と呼べる者は、18年前に自ら切ってしまった…
倉原‥友人と呼べたのは倉原だけ。


早乙女の名を気にせず、酒だ遊びだと連れ立った……少々懐かしい話。


今もう一度、良い関係を作る事は出来るのだろうか??








「うん、持って行くのは携帯だけで良いや」


紀永から貰った、もしもの為の携帯…
大丈夫だと思うケド、もしなにかあったら困るから、こっちの携帯だけ持つ事にした。



「・・・
なにもさせないように、万全は尽くすが…
くれぐれも無茶はしないで欲しい‥美紀……」

「うん…
分かってるよ、大丈夫奥の手があるから…」

「それでも…
相手は吉田春夫だ、気を付け過ぎても危ないくらいだよ」

「それも分かってる…
ただ‥ぁたしの心が負けないよう祈ってて……」

「ああ……」


前の‥倉原の家に戻った日の朝のように、爪先立ちで触れるだけの軽いキス……そう思ったのに、キスした瞬間、紀永に抱き締められた。



「幾ら心配しても、し足りないくらいだ…
‥‥十分気を付けて‥美紀」

「・・・うん・・・」


紀永がそっと腕を放してくれる………


ぁたしは紀永に笑って、部屋を‥早乙女邸を出た…
彼奴に会って罠に掛ける為に・・・・・



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