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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第20章 絡める罠-滑走-



そんな時!!



"バンッ!!"



扉の開く音!


そして‥誰かが入って来た。


その人は煙に目もくれず、真っ直ぐにぁたしの方に来て……



「行くよ……」


ひとことと共に、ぁたしの手を掴んで部屋の入り口へと……



「このっ!!
待ちやがれっっ!!」

「冗談!
誰が待つもんか、この子は自分が気に入ったから貰って行く、付いて来られるんならば付いて来てみな!!」


凄い…
彼奴に向かっての大暴言。


ぁたしはそのまま彼に手を引かれて、部屋から通路に出て、ラブホの出口まで走る!



「彼氏が待っているんでしょう、早く行って!
此処は自分が何とかするから」

「はい、ありがとうございます!」


ぁたしと同じくらい?
かなりイケメンの‥多分遠藤さんの親友だという彼の力を借りて、ラブホの外に脱出。


そこからぁたしは走る‥紀永の元に向かって!








『・・聞こえますか会長?』

「ああ、聞こえているよ…
どうだいそっちは?」

『美紀様が上手く動いてくれています…
予定より早く仕掛けを使うかも知れません』

「そうか…
準備しておく……」


上手くやっているようだ、美紀の奥の手‥予想だが吉田春夫に従順になったふりをしたとは思う。


どれだけ脅され殴られ蹂躙されても屈しなかった美紀が、演技とは言え吉田春夫に従順に従うふりをするのは、かなりの負担を強いている筈。



「・・・
早く‥終わってくれ……」


予想より早くなると遠藤は言った…
思った以上の撮影に成功しているのだろう。


ヘルメットを被りエンジンを掛け、遠藤から次が来るであろう連絡を待つ。



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