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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第20章 絡める罠-滑走-



走れ!走れ!!走れ!!!


1区画走ったら紀永が待ってる!


動いて、ぁたしの足!


この為に、体力を戻すようにと、水泳にマウンテンバイクと頑張って来たんでしょう!


1区画なんて直ぐじゃん、ぁたしの足の速さなら。


走る!走る!!走る!!!


紀永の元へ!!








「・・・
美紀様を追った・・・」


吉田春夫が美紀様を追っている!



「会長……」

『ああ…』

「仕掛けを使い、美紀様を脱出させました…
だが、吉田春夫が後を追っています車です」

『分かった…
車なのは予想範囲内だ、美紀を乗せたら分からないよう街を走り、屋敷に戻る‥いいね?』

「承知しました、私は後始末に掛かります」

『頼んだよ…』


無線機を置いて、私は直ぐ隣の部屋に入る。



「・・・・・」


先ずは仕掛けの解除…
害の無い煙だが、少し充満し過ぎた。


咄嗟に窓を開け換気、その間に仕掛けのカプセルとカメラの撤収‥整理は後で良い、大きな鞄に全てを詰め込み、窓を閉めて証拠隠滅完了。


廊下側の扉も開けっ放しだった為、煙が抜けるのが早かった…
煙は少しの時間で匂いが消える特殊な物、煙さえ消えれば証拠は残らない。


扉を閉めて、隣に…
こちらも直ぐ撤収作業、モニターと配線の繋がったコントローラー、仕掛け用のスイッチ‥持ち込んだのはこんな程度。


直ぐ撤収出来るように、軽く最低限の物だけ用意していた。



「これで良し…」


大きな鞄2つに全て詰め込み、部屋で待機と思ったが、従業員スペースまでいけそうだ。



「聞こえてる?
そっちは??」

『多少の妨害はしたけど、車に乗った…
自分が出来るのは此処まで……』

「分かってます…
時間がありますので、従業員スペースで落ち合いましょう」

『承知』


全て確認した後、私も撤収の為に従業員スペースへ……


後は逃げ切れるのを待つしか無い。


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