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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第20章 絡める罠-滑走-
もう少しで1区画…
彼奴は‥追って来ない?
少しだけ後ろを向いたケド、彼奴の姿は‥無い。
あの人が止めたのだろうか??
そう思ったら……
「・・・!!」
少し向こう‥ラブホの駐車場から出る車…
彼奴だっ!!
このままじゃ追い付かれる…
これ以上早くならない、ぁたしの走るスピード、もう少しなのに!!
「・・・美紀!!」
「・・・!!」
ああ………居た…!!
直線を曲がったところに……………紀永が!!
「話は後、今は逃げるよ!」
「うん!!」
慌ててバイクの後ろに乗ったら、紀永はヘルメットとジャケットをくれる。
急いでヘルメットを被り、ジャケットを羽織ったら、紀永はもうバイクを出す寸前……
『しっかり掴まって!
このシーズンだから、バイクは寒いかも知れないけど我慢だよ』
ヘルメットの中から声??
そう思った瞬間にバイクは走り出す!
ぁたしは紀永に言われた通りに、腰に手を回して紀永にしがみ付いた。
向こうから車らしいライトが見える…
どうやら吉田春夫も車で追う方を選択したようだ。
美紀が掴まったのを確認して、バイクを急発進!
キューッ!とタイヤの音を響かせて、私は吉田春夫の車の方向に向かう!
『紀永!?』
「大丈夫、すり抜けるから」
言葉通りにバイクは向かって来る車ギリギリをすり抜けて、車の進行方向とは逆を滑走。
「普通車だとUターンに時間が掛かる、その間に引き離すよ」
『うん、分かった』
私のバイクは中型のオフロードタイプ、だからこそこういう荒技も割と簡単に出来る。
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