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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第20章 絡める罠-滑走-
車だというのに、蛇のようなしつこさ…
どうにか上手く巻ける方法はないものだろうか?
「ん?
あれは??」
距離は離れているが、車とバイクの集団…
俗にいうストリート系の……
「・・あれを追い越そう」
『えっ!?』
更にスピードを上げ、前を走っている集団の中に、強制的に突っ込む!!
『・・!!
紀永マズい!
これ、冬二達のだ!!』
「知っているの?」
『・・・
うん、ぁたしが遊んでた街の族…
そこは良いよ、冬二はこんな風に割り込んだのを許さない、逆に追い掛けられる』
「それは失敗したかな?
吉田春夫を巻く変わりに、余計な事に首を突っ込んだ‥みたいだね」
『みたいじゃなくて突っ込んだの!』
確かに集団を追い越したが、猛スピードで追随するバイクが1台……
『ヤバっ!
冬二本人も居た、しかもケツ乗りさせてない…
紀永‥本気で来る!』
「一難去ってまた一難か…
バイクVSバイクだから、こっちも大変そうだ」
『そんな呑気な…』
逃げてはいるが、相手の猛追もかなりのもの…
しかもこちらは2人乗り、性能から言えば向こうが上。
「やれやれ…
だが、吉田春夫よりはマシかな?」
『こっちもしつこいよ?』
「相手が、あの男じゃなければ良い手がある」
吉田春夫だと、多少使いにくい手だったが、街の族程度なら有効だと思う。
いい歳して族とガチるのも少々辛いが、此処は文句も言ってられない。
「多少無茶するから、振り落とされないように掴まって!」
『・・・うん!!』
腕を組むように、しっかり手が回って来る…
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