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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第20章 絡める罠-滑走-
進路変更して住宅街へ…
行き止まりも多いのが住宅街…
此処は慎重かつ、最短で屋敷に辿り着かなくては……
こういう迷路のような道は、オフロードの方が適応力が高い…
元々荒れ地仕様、柔軟さに長ける。
知る限りの道を使いこなし、少しずつ早乙女邸の近くへ……
「流石に、簡単には引き下がってくれないか…」
『だから……』
「言いたい事は分かるよ、私だってしくじったとは思っているからね」
まさか此処までとは…
少し甘く見ていたよう、大型で此処まで追随出来る腕は本物。
だが、こちらも負けていられない。
『・・
紀永‥サツ!!』
確かにパトカーのサイレンが近付いて来ている‥鬼ごっこもこの辺りで見切りを付けなくては……
"ブォンッ!!"
あまりやりたく無いが、住宅街ド真ん中をスピードを落とす事無く滑走し……
『見えた!!』
「ああ…
正面ゲートは‥やはり開いてるな…
突っ込むよ!!」
『うんっ!』
早乙女邸の囲いの塀を、さしてスピードを緩める事無く走り過ぎ……
"キキッッーー!!"
半分程度開いている正面ゲートギリギリでブレーキ!
そのまま曲がり敷地内へ!!
すぐさま高い塀の場所までバイクを走らせ、即座にエンジンを止めた。
「このまま通り過ぎるまでやり過ごそう…」
『う‥うん……』
静かな早乙女邸周辺に、爆音でバイクが滑走する音と白バイか?それが通り過ぎて行く音………
「やれやれ、巻いたようだね」
『・・・はぁ---』
正面ゲートは閉じている、やはり遠藤が反応を追っていたようだ。
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