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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第20章 絡める罠-滑走-



しっかり居なくなったのを確認してから、ぁたし達はやっと屋敷の入り口にたどり着いた。



「会長! 美紀様!」


慌てて飛び出して来たのは遠藤さん。



「まさか、こんなレース紛いの事をするとはね…
まだ腕は鈍っていなかったようだ」


ヘルメットを取りながら、紀永が渋い顔でひとこと……



「へっ!?」

「・・ですから危険と……」


ビックリしているぁたしと、呆れ顔の遠藤さん…
腕は鈍っていなかったって‥バイクに乗ったの何時振り!?


紀永はぁたしのヘルメットを取って、バイクから下ろしてくれるが…
ぁたしの方は、あまりのスピードと衝撃、そして寒さのせいで、立っているのがやっとの状態。



「少し冒険し過ぎたかな??」

「冒険って‥そんなレベルじゃないよぉ…
本気で振り落とされるかと思った」

「会長‥少々やり過ぎでは??
GPS反応を確認してから見ていましたが、無茶もいいところです!」

「おや?
珍しく遠藤まで怒ってるね…」


「「当たり前(です)!!」」


口を揃えて紀永に…
誰だって、これを見たら言うに決まってるよ。



「やれやれ…
2人共そこまで怒らなくても……
これでもオフロード大会優勝くらいの腕はあるんだがね‥信用の無い」

「うそー!?」

「・・初耳です」


それ‥先に言ってよー
心配したぁたしがバカみたいじゃないの…
遠藤さんは‥あぁこめかみに手をやって、溜め息混じり……


多分、今のぁたしと遠藤さんの考えは一緒…



"そういう事は先に言って!!"


だと思う‥間違いなく。


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