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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第22章 終焉の時



紀永が面倒くさいと思うくらい、世の女性達が紀永に群がるのも良く分かる、ぁたしだってドキドキ惹かれる。


玉の輿ってのもあるケド、紀永自身の魅力が女性を惹き付けるんだろうなぁ…


それに魅力と威厳、どっちも兼ね備えているから、ぁたしら庶民なんか紀永に声を掛けるだけでプレッシャーがバリバリ。


前に、周りが勝手に早乙女会長を作り上げたって言ってたけど違う、紀永自身のこの雰囲気が、知らず知らずの内に早乙女会長を作り上げたんだ。



「私と遠藤は先に行くが、くれぐれも連絡は怠らないように、何かあったら直ぐに遠藤に連絡‥良いね」

「うん…」

「それと、アトリエの方に車を回してるから、学校の近くまでは送る…
屋敷からでも構わないかと思ったんだけどね、少数だが報道関係と思われるのが、監視カメラに引っ掛かっているんだ」

「別にいいよ、1人で行けるし」

「念の為だよ」

「・・紀永の過保護」

「何を言われても、今日は譲る気は無いよ…
街にかなりの報道関係が入っている、憂いは少ない方が良い」

「はーい……」


逆に車なんか出して、早乙女関係だと思われたらどうするの??


と‥言おうと思ったケド、途中で止めた…
紀永の迫力に負けたのと、アトリエからなら、ちゃんと手を打ってる、そう思ったから。



「じゃ先行くよ」

「うん、ガッコでね」


何時ものように、爪先立ちで軽いキス…
それに紀永は笑いながら片手を上げて、屋敷を出て行った。



「ホントに‥これで最後に……」


そう念じて、ぁたしもアトリエの方へ向かった。



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