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禁断背徳の鎖・絡み交錯する運命の赤糸
第22章 終焉の時
次々開かされて行く事実に、ぁたしはただ黙って聞いているしか無い。
これが、表の‥仕事としての早乙女会長の顔…
手の内を小出しにして、ドンドン相手を追い詰めて行くやり方その手腕。
ビジネスだと言った…
だとしたら、今まで培って来たその手腕で、彼奴を完全に落としに掛かってる。
凄い……
早乙女会長という存在から見れば、彼奴でさえ適わない‥どんなに足掻いても、一切容赦しない穴の無いやり方。
「………君の体液と一致するだろう」
えっ?
えぇ!?
じゃあ、あの時‥先生が婦人科的検査をするって言ったのは、彼奴の体液を採取する為!?
ぁたしにすら気付かせず、そこまで証拠を揃えていたなんて知らなかった。
初めから、彼奴を潰す気満々だったんだ………紀永は………
何故だ!何故だ!!
何故こんな餓鬼1人に、此処まで早乙女会長が動く!?
それに診断書に体液だと??
あの餓鬼が早乙女会長に接触したのかっ??
あの糞餓鬼めっ!!!
「何故…………」
「・・・・・」
「何故!
早乙女会長が、たかが得体の知れない小娘に、そこまで肩入れする!?」
どう考えてもおかしい、あの糞餓鬼、早乙女会長すらも堕としたのか!?
「・・・そんな事か・・・」
少し距離を取っていた、早乙女会長が、俺の方に歩を進める…
恐ろしい程の威圧感。
そして少し屈み、俺の耳元でひとこと……
「……………………」
なっっ!?
その言葉を聞いて愕然とする…
早乙女会長がこの餓鬼に固執する理由に……
逃げられない…
俺はとんでもないものに、手を出してしまった。
身体の力が抜け、その場に座り込む…
終わった‥俺の人生全て‥‥終わった。
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