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OLオクサマのふぇろもん
第6章 Scene.06
 
「全く…アイツは大丈夫なんだろな…」

 早朝にウチのヤツと話した内容が思い浮かぶと、不安から思わず言葉が洩れた。

 早朝に家を出て、深夜に帰宅する毎日。

 休日も部屋に籠もりきりの子どもとは、顔を合わせなくなって長くなる。

 話に聞けば、進路が危ういという事に、我が子の行く末に一抹の不安が過ぎった。

 話をしたくとも出来ないもどかしさ。

 せめてもと、ウチのヤツに発破を掛けるように言ったところで、反応はかなり薄い物だった。

「はぁ………」

 人の波に飲まれて、電車の揺れに合わせて揺れる。

 様々な匂いが籠もる車内に揺られること数十分。

 へとへとになって電車を降りて会社へと向かうこと繰り返して、早くも二十年以上が経っていた。

 これまでの事を思い返すと、更に溜め息も履きたくなるというもの。


…そう言えば………


 同じ事の繰り返しを続けていたあの朝。

 あの日初めて見た爆乳の女を、このところ見掛けた事が無かった事に気付いた。
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